承前
テキストエディタの小技を探すと、お手軽に紹介できる機能が意外と見つかりませんでした。今回紹介する「矩形選択」と「指定桁改行」で、一旦小技集は終わりにします。
矩形選択
- 対応エディタ:メモ帳以外ほぼ全部
「くけいせんたく」と呼びます。行の途中から、複数の行を四角形(矩形)のように選択して、切り取り、コピー、貼り付け、編集ができます。最初のうちはうまい使いどころが見つからないかもしれませんが、プログラミングの時や決まった形のデータを処理する際に「おおっ!」と感動すること請け合いです。選択のイメージは下のような感じです。
マウスを使う場合、たいていのテキストエディタでは、Altキーを押しながら選択したい範囲をドラッグするとうまくいきます。Visual Studio Codeですと少々違うようです。
矩形選択された範囲に対しての編集処理の振る舞いは、テキストエディタによりさまざまです。たとえば、サクラエディタでは、矩形選択した状態で何かを入力すると、その選択範囲の前に、入力した文字が挿入されます。一方、MeryやVisual Studio Codeでは選択していたものが消去され、その跡に入力した文字が入ります。通常の選択時の振る舞いを考えると、MeryやVisual Studio Codeの方が一貫性のある動作であると評することもできますが、エディタによる振る舞いに注意してご活用ください。
指定桁改行
これは長い行を指定のケタ、たとえば80ケタ(半角80文字・全角だと40文字)で改行していくような機能です。これは古代コンピュータ史において要請されていたことがあるものですが、現代ではあまり使うことはないかもしれません。現代での用法を強いて挙げるならば、横方向に無限に長く表示されてしまうような環境でも困らないように、適度に改行を入れて折り返しておくような感じでしょうか。
次回予告
次からは、テキストファイルに書かれたデータの活用法を模索します。