最近本を読めていない話

最近,本をほとんど読んでいないことに気がつきました.かつての自分はライトノベルを中心に小説を愛読し,それ以外の本も半月に1回,地元の市立図書館から上限の10冊借りてきては,半月のうちに読破してしまうほどの多読乱読ぶりでした.それが今や,月に本を1冊読むかどうかも怪しくなり,比較的読むハードルが低いと思われるマンガ作品も,月に雑誌1冊(まんがタイムきららMAXのことですが)読む程度になってしまいました.

ネットのどこかで聞いた話によりますと,ネット上にあふれる文字情報(たとえば新聞社のニュース記事,SNSの投稿,あるいはまとめサイト)を読むと,それに時間を取られるのはもちろんのこと,文字情報を解釈するのに脳のパワーを使ってしまって,読書する余力がなくなってしまうとかなんとかだそうです.この話の真偽はわかりませんが,自分としては一理あるなと思いました.というのも,私はTwitterで四六時中文字を読み書きしている,いわゆるツイ廃(死語)だからです.

もちろん,文字情報に疲れているばかりではなく,本を手に取ることすら億劫に感じているので,本を読まなくなったのには別の要因もあるはずです.少し前に読書家の友人から勧められた『本を読めなくなった人のための読書論』(若松英輔著・亜紀書房)がその手掛かりになるかと思って自分でも買い,少し読んで本棚に眠らせていました.それをたった今取り出して,また読もうとしています.今度こそ読みます,たぶん.

私は一応頭で思考することが商売の大学院生でありますから,その活動の一環として論文を読む必要があります.論文を読むためには基礎知識がまとまった本を読む必要があり,そしてその本を読めていないので,研究者としての基礎体力が怪しいことになってしまっています.この状況を打破すべく,読書家として復活していきたいものです.